[チェス]早指しのメリット・デメリット
はじめに
最近は、パソコンを起動しなくても、タブレット端末やスマホを使って気軽にネット対局が楽しめるようになりました。なかでも「chess.com」が頭ひとつ抜けて人気でしょうか。私も専ら「chess.com」で指しています。
「chess.com」では、持ち時間5分程度の「Blitz」や 持ち時間1分の「Bullet」が非常に盛んです。慣れないうちは時間に追われて考えるどころではありませんが、慣れてくると「Blitz」や「Bullet」は実に面白く、ついつい時間を忘れて熱中してしまいます。
しかし、「早指し」の弊害を指摘する声は多く、自分でも楽しい反面気になるところではありました。そこで「早指し」のメリット、デメリットを調べたので、個人的な感想を交えつつ、記事に纏めておきます。
メリット
楽しい。
※これが最大の理由です。ただし、これはギャンブル的な中毒性のある面白さだと感じています。例えば[圧倒的に優勢な局面からのブランダー負け]をしたときなど悔しくて検討どころではありません。
多くの対局ができる。
→序盤の研究に適している。
※おかげで、10手くらいまでならノータイムで指せるようになりました。序盤が苦手なら研究と平行してBlitzを繰り返すのもアリかもしれません。
→タクティクスを行使できる陣形がわかる。
※チェスに限りませんが、知識を血肉に変えるには数を熟すしかありません。覚えたテクニックの確認には有効だと思います。
→友達が増える。
※人によるのかもしれませんが、[30分戦を1回]よりも[5分戦を6回]の方が仲良くなれる気がします。もちろん、単純に多くの人と出会えるということでもあります。
時間の使い方が上手くなる。
※圧倒的に優勢な状況なら2分もあれば勝ちきれる。
こう思えることで、時間に焦ることがなくなり、長時間戦でも安心して長考できるようになりました。
デメリット
読みが雑になる。
※上達するためには1手1手を熟慮することが大切です。局地的な戦術(タクティクス)を見つけるにも長期的な戦略プランを練るにも時間が必要です。これは短時間戦では出来ないことです。
中毒性がある。
※頭に血が上った状態では勝てるものも勝てません。理解はしているはずなのに、気がつけば[Rematch]ボタンを押して連戦。これは[楽しい]の裏を返したデメリットだと思います。
対局後の検討の意義が薄れる。
※自分にも相手にもブランダーが増えるため、検討の意義が薄れてしまう気がします。また、頭に血が上って検討せずに連戦してしまうことが少なくありません。
Bulletでは定跡が役に立たない。
※ある程度のレベルに達すると違うのかもしれませんが、R1500以下だと序盤から奇をてらった手ばかりが目立ちます。[Bullet]では序盤の研究にもならない気がします。
まとめ
強くなりたいのなら、ある程度の持ち時間がある対局をするべきでしょう。しかし、上記に挙げたような明確な目的がある場合は[Blitz]も有用だと思われます。ただし[Bullet]は害が多く、よほどの目的がなければ手を出すべきではないと思います。