本の裏に書いてある数字について

はじめに

本の裏側には、値段やバーコードの他にも幾つか数字が並んでいます。洋書には一つしかないバーコードが、和書には二つあるのも不可解でした。気になって調べてみたので、結果を纏めておきます。


日本出版の略史

戦国時代 南蛮貿易により活版印刷の技術が伝えられる。
江戸時代 木版印刷による出版が普及する。
明治時代 活字を使った印刷術が発展。政府は出版法などを制定し言論を統制。
戦後 GHQが言論の取締りを禁じたことにより、出版法が廃止に。
1970 1.日本独自の「書籍コード」の使用開始。
1981 2.日本図書コード*1の使用開始。
1990 3.書籍JANコード*2の使用開始。
2007 4.ISBN桁数を10桁から13桁に移行開始。



図例

1.日本独自の「書籍コード」(1970年頃〜1981年頃まで)

 ↓
2.日本図書コード(1981年頃〜1990年頃まで)

 ↓
3.書籍JANコード(1990年頃〜2007年頃まで)

 ↓
4.ISBN桁数を10桁から13桁に(2007年頃〜現在まで)








本の裏に書いてある諸々について



1.ISBN番号
2.書籍JANコード(1段目)
3.分類コード・価格コード
4.書籍JANコード(2段目)


1.ISBN番号(国際標準図書番号)とは?

International Standard Book Numberの略称。書籍の流通業務をコンピューター処理するための国際的な番号システムで、10桁の数字で国籍・出版社・書名を表している。

ISBN ◯ - ◯◯ - ◯◯◯◯◯◯ - ◯

◯: 国番号 ◯◯: 出版社番号 : ◯◯◯◯◯◯書籍番号 ◯: チェックデジット*3
→日本図書コード管理センター 登録出版者の検索
→ISBN国記号一覧表


2.書籍JANコード(1段目)

ISBN番号をバーコード化したもの。


3.書籍分類コード(C-Code)

本の分類を示すためのCからはじまる4桁のコードのこと。

第1桁目(販売対象)
第2桁目(形態)
第3〜4桁目(内容)

→Cコード 一覧



4.書籍JANコード(2段目)

コンビニエンス・ストアーなどで用いられているPOSシステムで扱えるように、書籍分類コード(C-Code)と価格コードをバーコード化したもの。ゆえに日本の独自規格。

  • 洋書は、ISBN番号をバーコード化したもの一つのみ。




*1:ISBN、Cコード、本体価格を加えたもの

*2:日本図書コードを JANコードの体系に組み入れたもの、2段のバーコードで表示

*3:チェックディジット(check digit、検査数字)とは、符号の入力誤りなどを検出するために元の符号に付加される数字のこと。CD、C/Dと略される。