【美の巨人たち 感想】 東山魁夷「年暮る」
今週の芸術家
・作者 東山魁夷(1908-1999)
・国籍 日本
・職種 画家・著述家
1908 | 0歳 | 船具商を営んでいた家の次男として、横浜市に生まれる。 |
1911 | 3歳 | 父の仕事の関係で神戸西出町へ転居。 |
1926 | 18歳 | 東京美術学校 日本画科へ進学。結城素明に師事。 |
1931 | 23歳 | 東京美術学校を卒業、研究科に進む。 |
1933 | 25歳 | ドイツのベルリン大学(現フンボルト大学)に留学する。 |
1935 | 27歳 | 父危篤の報を受け、ドイツから帰国する。 |
1940 | 32歳 | 日本画家の川粼小虎の娘すみと結婚。 |
1945 | 37歳 | 応召、熊本で終戦を迎える。 |
1947 | 39歳 | 第3回日展で『残照』が特選に選ばれる。 |
1956 | 48歳 | 第11回日展出品作『光昏』で日本芸術院賞を受ける。 |
1957 | 49歳 | 文作『わが遍歴の山河』発表、文章もよくした。 |
1960 | 52歳 | 東宮御所壁画『日月四季図』作成。 |
1968 | 60歳 | 連作「京洛四季」の締めくくりとして『年暮る』を発表。 |
1969 | 61歳 | 毎日芸術大賞、文化勲章を授与される。 |
1973 | 65歳 | 『唐招提寺御影堂障壁画』の制作開始。 |
1981 | 73歳 | 『唐招提寺御影堂障壁画』完成。 |
1987 | 79歳 | 所蔵していた自作を長野県に寄贈 |
1999 | 90歳 | 死去 |
今週の作品
・作品 年暮る(1968)
・場所 山種美術館
・縦横 442mm×606mm
京都鴨川沿い、東山三条あたりの風景です。
画面全体に、ただ低く連なる町屋の屋並みだけが描かれています。
しんしんと降り積もる雪。
空もありません。
人の姿もありません。
でも、目をこらしてみると手前の家に灯る明かりが微かに見えます。
伝わる温もり。
たっぷりと湿り気を帯びた冷気、彼方から響く除夜の鐘。
年の瀬の京都、繊細優美な世界。