【読了】『ホンモノの思考力 ―口ぐせで鍛える論理の技術 』
2011/10/14 読了
ホンモノの思考力 ―口ぐせで鍛える論理の技術 (集英社新書) 樋口 裕一 集英社 売り上げランキング : 146369 Amazonで詳しく見る |
目次
第1章 二項対立思考と型思考と背伸び思考
第2章 二項対立で考えを練る
第3章 「型」を用いて知的に話す
第4章 「型」を用いて他者の意見を知的に理解する
第5章 「型」を用いて知的に反論する
第6章 背伸びをして知識を自分のものにする
雑感
幾らか重複する部分もあるが、同著者の『ホンモノの文章力 ―自分を売り込む技術』と合せて読みたい。両書に共通した著者の主張は「論理的に思考をするためには"型"を利用することが極めて有効である。」ということ。
型を守ると没個性的になると思われがちだが、むしろ逆。著者のいう型とは、考えを纏める際や意見を述べる際のあくまで括り。個性的なことを考えると、どうしても論理を逸脱し、辻褄が合わなくなり主観的になっていく。対して型を守ることで論理矛盾や飛躍が生じる心配なく、その範囲内で存分に個性的なことを織り込める。型は決して個性的な思考の妨げにはならない。
例えば、本書で著者が提唱する型の一つ「3WHAT 3W1H」は考えを纏めるために重宝する。
- WHAT「それは何か(定義)」
- WHAT「何が起こっているか(現象)」
- WHAT「何がその結果起こるか(結果)」
- WHY「なぜそれが起こるのか。好ましいか、好ましくないか(理由・根拠)」
- WHEN「いつからそうなのか、それ以前はどうだったか(歴史的状況)」
- WHERE「どこでそうなのか、ほかの場所ではどうなのか(地理的状況)」
- HOW「どうやればいいか(対策)」
3WHATで問題点を整理し、3W1Hで自分の考えを深める。この型を頭に入れて常に問題を考える、考えが纏まったら『ホンモノの文章力 ―自分を売り込む技術』の型を用いてアウトプットする。このサイクルが形になって、ようやく自分の"型"を加えていこうか、というところ。