【読了】『ホンモノの文章力 ―自分を売り込む技術』

2011/5/29 読了

ホンモノの文章力 ―自分を売り込む技術 (集英社新書)ホンモノの文章力 ―自分を売り込む技術 (集英社新書)

・樋口裕一(著)(1951-)
集英社新書
・2000/10/22(第一刷発行)
・219頁


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目次

 第一章 「文は人なり」にもの申す
 第二章 小論文・レポート・投書-意見文の書き方
 第三章 自己推薦書・志望理由書の書き方
 第四章 作文・エッセイの書き方
 第五章 手紙・eメールの書き方
 第六章 文章は現代を救う

覚書

受験関係者から「小論文指導の神様」と呼ばれる著者が、小技の利いたリポート・投書・自己推薦書や、説得力のある手紙・メールの書き方を教える……抗議文1つを取っても、大枠には問題提起・意見提示・展開・結論という見えない「型」がある。「型」をしっかり押さえてこそ、自分なりの工夫や文体が生まれると言う。誤った文章を示して訂正するなど、頭を軟らかくしてくれる練習問題も豊富。

●文章を大別すると、"小論文系"と"作文系"の二種類。小論文系は知性・鋭さ・論理性…、作文系は個性・冴え・感受性…が求められる。どちらにも「型」があり、型どおりに書けば誰が書いても、とりあえずは論理的になる。


[小論文の型]
1.問題提起 (例,○○だが、これは好ましいのだろうか。)
 ●YesかNoの問題提起をする。
2.意思提示 (例,確かに(反対立場の意見)もある。しかし(〜)だと思う。)
 ●YesとNoのどちらの立場を取るかを示す、全体の30〜40%の字数。
3.展開 (問題事例の背景や原因・歴史的経過・背後の思想・対策…を深く掘り下げる。)
 ●Yes・Noの根拠を示す、全体の30〜40%の字数。
4.結論 (例,したがって、Yes(No)である。)
 ●全体を整理し再度自らの立場を述べる、余韻や道徳的目標は不要。

※1000字以下ならば4部構成、それ以上ならば2・3段落を幾つかの段落に分ける。
※2段落目で説得力の有りすぎる論を書いてしまうと「しかし」で切り返せなくなる。
※まずは、1→3→2→4の順で箇条書きにして構想を練る。これに具体例や説明を加えて肉付けする。
※文章は原則何らかの主張・報告をしている。その否定を考えるのは練習に良い。


[作文の型]……