オマル・ハイヤーム『ルバイヤート』

2011/5/11 読了

ルバイヤート (岩波文庫 赤 783-1)ルバイヤート (岩波文庫 赤 783-1)
オマル・ハイヤーム,小川 亮作

オマル・ハイヤーム(著)(1048-1131)
・小川良作(著)(?-)
岩波文庫
・1949/1/15(第一刷発行)
・173頁
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目次

 ●解き得ぬ謎
 ●生きのなやみ
 ●太初のさだめ
 ●万物流転
 ●無常の車
 ●ままよ、どうあろうと
 ●むなしさよ
 ●一瞬をいかせ

覚書

過去を思わず未来を怖れず,ただ「この一瞬を愉しめ」と哲学的刹那主義を強調し,生きることの嗟嘆や懐疑,苦悶,望み,憧れを,平明な言葉と流麗な文体で歌う.11世紀ペルシアの科学者オマル・ハイヤームの4行詩.

フィッツジェラルドが1859年にその翻訳を自費出版で初版わずかに250部を印刷、しかし当時いっこうに人気がでず古本屋の見切り本箱の中に並べられる運命となった。その3年ばかり後、ラファエル前派の詩人ロゼッティの二人の友人が埃に埋もれたこの珍しい本を発見し、彼にその話をした。件の古本屋に行ったロゼッティと同志のスウィンバーンは直ちにその価値を認め広く推奨した。

  • 現地では個々の4行詩は諺のように広く一般の人に愛読されている。欧米で文学的には注目されていないと説かれていた誤解の原因は、ハイヤームの思想が唯物論的でイスラーム教との相性が悪かったから。
  • 浴びるほど酒を飲みたくなる。酔っ払った目で事象を眺めて、悲しくなったら眠ってしまえばよい。