【美の巨人たち 感想】クロード・モネ 「サン・ラザール駅」
今週の芸術家
・作者 クロード・モネ(1840-1926)
・国籍 フランス
・職種 画家
1840 | パリに生まれる |
1845 | 一家でル・アーヴルへ移住 |
1857 | 母死去 |
1859 | パリへ移住、アカデミー・シュイスでピサロ等と出会う |
1861 | 兵役でアルジェリアへ |
1862 | シャルル・グレールの画塾でルノアール等と出会う |
1867 | 第一子ジャン誕生 |
1868 | カミーユと結婚、普仏戦争のためロンドンへ移住 |
1869 | アルジャントゥーユへ移住 |
1873 | ノルマンディーへ行く |
1874 | 第1回印象派展 |
1876 | 第2回印象派展 |
1877 | 第3回印象派展 |
1878 | パリへ移住、カミーユとの間に第2子誕生 |
1879 | 妻カミーユ死去 |
1892 | アリス・オシュデと再婚 |
1911 | 妻アリス死去。 |
1914 | 息子ジャン死去 |
1926 | ジヴェルニーで死去。 |
今週の作品
・作品 サン・ラザール駅(1877)
・場所 オルセー美術館
・場所 ナショナル・ギャラリー
・縦横 75.5×104cm
・材質 油彩・画布
ナショナル・ギャラリー版
……駅の構内に停まっている二両の蒸気機関車、その周囲には乗客の姿。機関車の煙突が、冷えた大気の中に猛烈な蒸気と煙を吐き出しています。三角屋根のガラスの天蓋から差し込む光。背後には、パリの冬空が広がっています……
オルセー版
……ガラスの天蓋から降り注ぐのは柔らかな日差し。機関車の蒸気や煙は、茫洋とした大気に包まれています。構内はまるで色彩のモザイク。モネは大気のニュアンスに目を凝らしながら、光と音と色の世界を描き上げました……
雑感
2011年6月25日の「日傘の女」以来、およそ2年振りのモネ、今週は連作の原点である 「サン・ラザール駅」でした。
「サン・ラザール駅」は、1877年の第3回印象派展に出品されたそうですが、当時は随分と批評の的になったそうです。
この時代における鉄道駅は、鉄骨・ガラスの超近代的な建築物。
『我々の父親たちが森と河の詩情を見いだしたように、我々の時代の芸術家たちは鉄道の駅の詩情を見いださねばならない。』
劇中でのゾラのセリフですが、これを受けられない人達は少なくなかったのでしょう。*1
参考
・記事
美の巨人たち - 関連記事一覧
西洋史と西洋美術史を概観する
日本史と日本美術史を概観する
・Webサイト
美の巨人たち 公式サイト - バックナンバー
クロード・モネ - 日本大百科全書(小学館)
クロード・モネ - Wikipedia
・書籍・文献
『広辞苑 第六版 DVD-ROM版』 岩波書店
『大辞林 CD-ROM版』 三省堂
『世界大百科事典 第2版』 平凡社
『カラー版 西洋美術史』 美術出版社
『西洋美術解読事典』 河出書房新社
『新潮世界美術辞典』 新潮社
『世界美術大事典』 小学館…ほか
*1:もっとも実際にモネが描いたのは、近代的な駅というモチーフではなく、そこにあった喧噪的な雰囲気や人々が醸し出す情景でしたが