線の画家/小林古径 「髪」

2012年11月10日 放送

今週の芸術家


・作者 小林古径
・国籍 日本
・職種 画家

  • 新潟県上越市に生まれる。
  • 4歳の時に母と、12歳で兄、13歳で父親と死別する。
  • 妹と2人で親戚の家に身を寄せた古径にとって、打ち込めるのは兄の影響で始めていた絵だけだった。
  • 16歳で上京、梶田半古の画塾に入門する。
  • 梶田の下で「写生」と「画品」を叩き込まれる。
  • 16歳の若さでデビュー。翌年の展覧会では一等褒状を獲得する。
  • 大正11年前田青邨とともに日本美術院の留学生として1年間のヨーロッパ留学を経験する。
  • ロンドンの大英博物館で中国の古画を模写するように命じられる。
  • 東北大学の図書館にその時の模写が残されている。→顧ガイ之『女史箴図鑑』
  • 中国の古典的技法である細く力強い描線に魅了される。
  • 西洋画家の中ではミレーを好んだ、一点だけ油絵の作品が残されている。
  • 30代で画風が大きく変化する。
  • 二人の娘をモデルとして使っていた。
今週の作品


・作品 髪
・場所 熊本県立美術館

  • 縦170cm、横108cm、縦長
  • 2002年に重要文化財に指定。
  • 腰巻姿の姉が妹に髪を委ねている
  • 背景は何も描かれていない
  • 手の描写の美しさ、仕草の途中。
  • 落款がない、未完成だとも言えないこともない
今週のショートストーリー

-



放送500回記念アルバム「美の巨人たち」音楽集