【読了】『日本語の作文技術』『実戦・日本語の作文技術』

2011/7/29 読了

日本語の作文技術 (朝日文庫)日本語の作文技術 (朝日文庫)
本多勝一(著)(1932-)
朝日文庫
・1982/1/20(第一刷発行)
・342頁

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目次

『日本語の作文技術』
  • なぜ作文の「技術」か
  • 修飾する側とされる側
  • 修飾の順序
  • 句読点のうちかた
  • 漢字とカナの心理
  • 助詞の使い方
  • 段落
  • 無神経な文章
  • リズムと文体
  • 作文「技術」の次に
『実戦・日本語の作文技術』
  • 前編
  • 読点(コンマ)の統辞
  • 「わかりやすい」ということ
  • かかる言葉と受ける言葉−「直結」の原則
  • 「修飾の順序」実戦編
  • 「テンの二大原則」実戦編
  • 裁判の判決文を分析する
  • 欠陥文をどう直すか
  • たかが立て札の文句だが..
  • 後編 日本語をめぐる「国語」的情況
  • 日本語と方言の復権のために
  • 「日本語類語大辞典」の編纂を
  • 日本には日本語の辞書が存在しない
  • 真の「日本語大辞典」への一里塚たる藤原与一博士の「瀬戸内海方言辞典」
  • 作文を嫌わせる方法
  • 複眼と「複眼的」
  • 何をもって「国語の乱れ」とするのか
  • 家畜人用語事典のこころみ

雑感

ちゃんとした日本語を書こうと思ったら、まず、勉強に本多勝一氏の『日本語の作文技術』を読め。これが私の持論である。……全巻を通読しなくてもいい。第一章から第四章まで読めば、それだけで確実に、文章はよくなる。この本はそういうスゴイ本なのだ。(本書「解説」より)

    • 修飾、被修飾の距離が離れすぎないこと。
    • 句を先に、詞をあとに。 
    • 長い修飾語ほど先に、短いほどあとに。
    • 大状況・重要事項ほど先に。但し読点を打つ必要がある。
    • 長い修飾語が二つ以上あるとき、その境にテンを打つ。
    • 上記を満たしていない"逆順"の場合はテンを打つ。


文句なしの名著。
但し、作文の技術については2冊で重複する部分は多い。技術面だけでなく、著者の思想に共感したのなら、『実戦・日本語の作文技術』も面白いだろう。