浮世絵の創始者/菱川師宣 「見返り美人図」

2012年10月13日 放送

今週の芸術家


・作者 菱川師宣
・国籍 日本
・職種 浮世絵師

  • 安房の国(現在の千葉県)に縫箔師(ぬいはくし)の家に誕生。
  • 縫箔とは、布地に細やかな刺繍を施したり、金銀の箔で模様を描いたりする仕事。
  • 少年の頃より下絵を任されていた
  • 独学で絵を学び、師宣は「草紙」と呼ばれる風俗本の挿絵師になる。
  • 40歳の頃「武家百人一首」という歌集の挿絵を任される
  • 文章の添え物に過ぎなかった挿絵を次第に主役へと押し出していく
  • 格段に絵が多くなった本は、庶民から熱狂的に支持された
  • 墨一色の版画に色をつけたのも師宣
  • のちの多色刷りの浮世絵につながる
今週の作品


・作品 見返り美人図(1960)
・場所 東京国立博物館

  • 縦63cm、横31.2cmの肉筆画
  • 最晩年の作品
  • 「菱川ようの吾妻おもかげ」すなわち、師宣の描く美女こそ江戸の女だ
  • 後ろ姿なのは、流行していた髪型や帯の結び方を見せるため
  • 左から振り返るほうが自然なのに・・・
  • 曲線、着物のシワ、女性のダイナミズムが表現される。
  • 前から後ろに見返っている見返り美人図もある。