奇跡のモニュメント / ベルナール・プティジャン「大浦天主堂」

2012年8月11日 放送

今週の芸術家


・作者 フィーレ神父
・作者 プチジャン神父(1829-1884)
・国籍 フランス
・職種 神父

  • 豊臣のキリスト教弾圧政策から、1597年に外国人宣教師を含めた信徒26人が、長崎で処刑され、以降250年間キリスト教伝道の道は途絶える。
  • 幕末に長崎に外国人居留地ができ、活動が許されるようになり教会建設を決心。
  • その役を命じられたのが、フランス人神父のフューレとプチジャンだった。
  • 1863年に建設開始
  • フィーレ神父帰国、プチジャン神父以後の指揮を取る。
  • 信徒発見の奇跡。建設から一ヶ月後、密かに信仰を守り続けていた隠れキリシタンの一団が来訪。
  • 遺言により、信徒発見の奇跡が起きた場所にプチジャン神父は葬られた。
今週の作品


・作品 大浦天主堂
・場所 長崎

  • 国宝に指定された洋風建築二つのうちの一つ
  • ゴシック様式
  • 一見、石造りだが柱や梁など骨組みのほとんどがケヤキ
  • 現存する日本最古の木造教会
  • 天井は、ゴシック様式特有のリブ・ヴォールト天井(俗にコウモリ天井とも)
  • 棟梁は、グラバー邸を手がけた「小山秀」
  • ゴシック様式の表現。本来石造りの建築を木造で再現すること。
  • リブ・ヴォールト天井の表現。竹と土を用いた土壁の製法、竹のシナリで曲線を表現。
  • ステンドグラスの表現。高価なガラス、端材を継ぎ合せる。
  • 木彫り装飾も多く、宮大工も関わっていた。
今週のショートストーリー
  • 日本初のプロカメラマン、上野彦馬とその弟子

放送500回記念アルバム「美の巨人たち」音楽集